バッタを石で作りました。(石彫)

お客様のご依頼でバッタを作らせて頂きました。

バッタが好きだったご主人の為に、お墓と同じ石で製作してほしいとのご依頼を頂きました。

バッタは作ったことありません。
ネットで色々な角度のバッタの画像を出し、見比べながら少しずつ作っていきました。
ネットで出ている画像も細かいところまでは出ていなかったり、石で作る限界がどうしてもある為色々悩みながら作りました。

初めてのバッタ製作でしたがお施主様には「今にも飛んでいきそうですね」と言って頂き、安心いたしました。

今回も楽しく製作させて頂きました。
石彫刻に対する技術も少しは成長したかな?と思います。

新しい挑戦をさせて頂き感謝しています。





福島県いわき市閼伽井嶽薬師常福寺様に手打ち五輪塔を納めさせていただきました。

福島県いわき市にある閼伽井嶽薬師常福寺様に五輪塔を納めさせていただきました。

今回のお施主様は、以前にも五輪塔を納めさせていただいたお施主様からのご依頼でした。
大切な仲間の方の供養塔をという事で私にご依頼くださいました。

大きさは高さ約50㎝ 小さな五輪塔です。

本堂の横にちょこんと納められた五輪塔。
小さくても美しく存在感のある供養塔。
地震でバラバラにならないように五輪塔は一石で出来ています。下に蓮弁座をつくりました。
四方に仏様を表す梵字を入れさせていただきました。
一打一打心を込めて作らせて頂きました。

三重県名張市丈六寺五輪塔(名張市有形文化財)修復させて頂きました。

名張市丈六寺五輪塔(名張市有形文化財 1291年 鎌倉時代)の修復をさせて頂きました。三重県名張市丈六寺五輪塔(名張市有形文化財)修復させて頂きます。(こちらの続きになります)

工場に持ち帰り、傷んでいる(欠けている)ところを切り取り、補填作業をしました。欠けている部材は、火輪・水輪・地輪の3パーツです。


火輪Before


火輪After


水輪Before


水輪After(最終写真が無かった(T_T)こちらも途中写真です)


地輪Befor


地輪After


(拓本をとっているところ)
文化財の先生方も工場へ来てくださり寸法を取ったり彫刻されている文字を拓本をとったり、色々な調査をされていました。

欠けた部分に新しい石材を補填し、昔ながらの鉄ノミで加工しました。
補填した石材も地元の同質の石材を使用しています。


地震に耐えれるようにホゾも新しく作り直しました。


2ヶ所欠けてなくなった梵字も新たに彫刻しました。

ありし姿に戻る事が御住職様の願いであり、補填した部材の箇所、新しく作った返り華もエイジングを施し、古くからある様に修復させて頂きました。

焼骨や写経石を入れる為の穴と蓋を作成。

無事納めさせていただく事が出来、ほっとしました。
今まで石の文化財は修復されずに放置されてきて当初の姿が分かりにくくなったものが多く存在しています。
ボンド等が進化してきた今日では石も接着して補填していく事が可能になっていますので、未来へ文化財を少しでも美しく残していく為取り組んで行かないといけない作業になっていくのではないかと思います。
それと同時に、昔ながらの加工技術を持つ石工職人の育成・継承は必須になります。
その為に、少しでも貢献していけたらと思っています。

また一つ、貴重な経験をさせて頂いた事、心から感謝しております。

秋のペット・動物合同慰霊祭のご案内(名張市平照山龍性院様)

先日より弊社社長が納めさせていただきました馬頭観音様の前で動物供養の慰霊祭が9/26(日)午後4:00より行われます。

参加無料でどなたでもお気軽にお参りくださいとの事です。
大切な家族であるペットの法要に参加されてはいかがでしょうか?
とても気さくなご住職様と奥様がご案内してくださいます。

住所:名張市滝之原4051 平照山 龍性院

どうぞよろしくお願いいたします。

馬頭観音様を納めさせていただきました。

名張市内のお寺様に、 馬頭観音様を納めさせていただきました。
ご家庭のペットの供養に馬頭観音様が良いという事でした。

目に触れる石の彫刻作品はほとんどが中国製であり、本当にいいものは中々ないというお話をさせて頂きました。
ご住職様も同じように感じておられたようで、それなら私が手直しさせて頂きましょうかと提案した所、OKくださいました。









ご住職と一緒に、福井県の中山寺に重要文化財の馬頭観音様の見学をさせて頂き、秘仏であるにもかかわらず、ご住職様のご厚意で御開帳下さり、細かい所を見せて頂く事が出来ました。
大変貴重な経験をさせて頂きました。

ご依頼いただきましたご住職様には、中国から届いたところから、少しずつ変化していくところを工場へ何度も確認に足を運んでいただきました。「石でもここまで表現出来るねんな~」と見ながらおしゃっておられました。
ご住職様の奥様も完成を見て大変喜んで下さり、長い間待っていただき、本当に感謝しております。

また一つ作品が増えた事、経験させて頂いた事、心から感謝しております。
世の中に、中国加工との違いを知って頂きたいです。
これからも精一杯精進していきたいと思います。

日本一の職人を決める技能グランプリの審査員をしてきました。

2/19~2/22まで、愛知国際展示場にて、職人の日本一を決める、2年に一度の技能グランプリが開催されました。

昨年のコロナの影響で開催が危ぶまれていましたが、なんとか開催できました。

しかし参加選手は少なくなり、石工職種でも24人から13人へと辞退者がありました。こればかりはしかたがない事です。
13名の参加者の方々は、日々の努力を形にするため、精一杯力を出し切り大会に向き合われていたと思います。

いつも選手の皆様の熱意には頭が下がります。私も3回目の審査員ですが、選手に安心して頂けるようにジャッジをするように心がけています。

大会は2日間に分けて合計8時間を終えていざ審査。3班に分かれて寸法から出来栄えまでをチェック。あらを探しているようで心苦しい時ではありますが、順位を付けるのが審査員の役目なので、厳しい目で作品と向き合いました。

そして今回は私の修行先(岡崎)の大先輩である栃木県の鈴木さんが優勝。
誠におめでとうございます!!

おしまない努力の成果がより良い作品を作りだす。

そんな職人道を皆様とこれからも切磋琢磨していきたい。
人間を磨いてこその職人技。

良い環境で後世に受け継いで頂けるようになればいいな~と思います。

選手の皆様。本当にお疲れ様でした!!

第2の故郷。修行先 愛知県岡崎市へ行ってきました。

愛知県岡崎市に行くのはかなり久しぶりである。

岡崎市には、依頼してあった石を引き取りに行かせてもらった。

岡崎市は石の町、石屋が数百軒も立ち並ぶ街である。

私はこの町で、19歳から22歳までの青春時代を過ごした。第2の故郷である。

2軒の石屋さんに依頼してあったが、岡崎市も広い。2軒の移動に30~40分かかる。どちらの石屋さんも有名で、私の2つ上の先輩方である。

1軒目は石嶽石材工業さん。2軒目は磯貝彫刻さんである。

2軒ともすごく頑張っておられる石屋さんだが、どちらも現状は厳しいという話を聞かせもらった。全国的に石材業界は厳しいと聞いているが、時代なのか、コロナなのか、石だからなのか?

しかし2社とも熱い石屋さんである。未来に向かって、共に頑張る事を誓って岡崎を後にした。こうやって、熱い方達と会話させて頂くと元気をもらえるので有難いと思っている。

技能グランプリに出場する後輩の激励に行ってきました。

コロナ禍で大変な中、第31回の技能グランプリが2月中旬に開催される。この大会は、国家検定1級を所持し、熟練技能士の日本一を競う大会で、2年に1回開催される。

私も過去4回出場し、25・26・27回大会と1点差の銀。28回大会で念願の金をとって、晴れて日本一の栄光を頂いた。

今年開催される第31回大会に出場する、愛知県東海市の小島石材店の森岡君に会いに行ってきた。彼も次の大会で3度目のチャレンジになる。29回大会敢闘賞・30回大会銅賞と着実に上がってきており、今年こそは!といきこんでいる。


突然訪問させて頂いたので、とても驚かせてしまい、何度も私の顔を見返していた。少し申し訳なく思っている(笑)
彼の貴重な練習時時間を奪い、グランプリの事・現在の事・未来の事などの話をして帰ってきた。

彼は真面目で練習も良くする。だからきっと良い結果が付いてくるだろう。

私は大会の審査員として参加させて頂く。大会が楽しみだ。

三重県名張市丈六寺五輪塔(名張市有形文化財)修復させて頂きます。

三重県名張市赤目町の丈六寺にある五輪塔(名張市で一番古い1291年の年号があり)の修復をさせて頂く事になりました。

前から見ると綺麗に見えますが裏から見るとがっつり欠けています。
これらの損傷は天正伊賀の乱で信長の焼き討ちにあい、焼けてひび割れが生じ、それが経年劣化により剥がれ落ちて今に至ります。


さらしで巻いて、石を保護して

工場へ持ち帰り、これから修復していきます。
この五輪塔は、鎌倉時代に作られたもので、元々の風合いを守る為、機械に頼らず鉄ノミなど当時と同じ手作業の工具で、石を補填して修復いたします。

後世へと残る大切な手仕事を任せて頂き、心から感謝いたします。がんばります。

令和の職人が恥のないよう、丁寧に美しく修復させて頂きたいと思います。

名張東山霊園 お墓の修復させて頂いています。工場の見学大歓迎です。

崩落した東山霊園のお墓が全て引き上げられ、修復のご依頼を頂いています。

お墓の修復や加工しているところって中々目にする機会はないと思うので、出来るだけ詳しくお伝えしていきたいと思います。

今回の修復させて頂いているお墓は正面字の左上の部分が大きく損傷していました。
まず元の石から拓本を取ります。

損傷した部分を直す為、最小限に正面字の部分を全て切り落としました。
今回は1.5㎝程切り落としました。欠けの状態によって切り落とす厚みが変わります。

 

角の所の欠けが残っているので、R加工をします。
R加工をするときに必要な道具はこちら。

左から順番に4つの電動工具を使って加工します。

①②を使って欠けている部分がなくなるまで、4面R加工しました。

③④を使ってR面が滑らかになる様に加工しました。

R加工が終わったので、ここからハンドポリッシャーでツヤを出していきます。
当たっている場所が分かる様に、赤いチョークを塗りました。

これがハンドポリッシャーの研磨盤です。
9工程あります。
筒状のものは、カーブの所を研磨する道具です。

これでツヤが出ました。

石の加工は、ツヤを出すまでに何段階もの研磨の番手を変えて工程を踏んで、やっと綺麗なツヤが出ます。

最後に正面を再研磨します。その後最初に取っていた拓本をもとに、これまでお祀りされていたなじみのある正面文字をそのまま彫ります。

これで、大きな欠けも綺麗に修復することが出来ました。
工場へお客様にお越しいただき、一つひとつ丁寧にご説明させて頂き、修復させて頂いています。
加工途中を見に来てくださるお客様もおられます。
工場への見学大歓迎です。

今回の崩落で、石もお客様の心も大変傷ついてしまいました。
弊社の技術で、少しでも心穏やかに、これからの先祖祭祀を続けて行かれることをお手伝いできれば幸いです。