小さい五輪塔

お客様より五輪塔のご注文頂きました。

手加工で製作した、高さ40㎝ほどの小さい五輪塔。石は、国産の青御影石。しばらくは庭に飾り、後にご自身のお墓にされたいとの事でした。

まずは手書きで製図させて頂きました。小さいので、一石の方が崩れにくいし、良いのでは?とお話しさせて頂くと、一石だと水輪が笠の下にくっつく部分と、地輪の上のくっつく部分と、水輪の上下の部分が綺麗な丸にならないから、一石ではないものをとの事でした。

もともとこちらのお客様は、昔ながらの五輪塔等を良く知ってくださっている方なので、古いものの一石五輪塔を見て知ってくださっており、そのようなイメージだという事でした。たしかにその通りです。水輪の部分は丸であって丸でない。昔のはけっこう丸ではありません。

そのような経緯から、小さい五輪塔ではあるが、一般的な五輪塔と同じように、4つの部分に分けて作る様になりました。

まだ作っている途中ですが、小さいながらもホゾを作ってささるようにして、崩れないようにしています。穴もホゾも丸。丸にするには理由があります。昔の加工は木材の加工の技術を転用し、四角のほぞ穴でしたが、木はしなるので四角でいいのですが、石はしなる事が無いのでひねると折れてしまいます。その為石は丸になりました。

現在は、擬宝珠と水輪の加工途中です。
 

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