さざれ石 台石 手加工③
加工途中の石の出来栄え、石に刻む文字の事(大きさ・刻む位置)、禰宜さんには店や工場へ何度も足を運んでいただき、ご確認頂きました。加工途中の石、磨いていった石の変化、石の曲面の滑らかさなど、普段中々見る事のない所も見て頂きました。また、刻む文字も、鹿島神宮名誉宮司上野様と書家の掘先生が書いてくださった文字で刻みました。
日が近づいていたので、それこそ失敗は許されないので、余計に緊張しました。余裕は大事ですね。
2つのさざれ石を乗せるだけでなく、黒御影の台石の方にもきちんと石の形にくりぬいてはめ、さらにステンレスの棒を差し込んで、小さいお子様が押しても倒れないように加工しました。
出来るだけの事をして、ギリギリまで粘っていたため、加工の完成は、施工当日の午前2時を少し回っていました。何とか間に合った。後は施工を無事に終えるだけ。
天候にも恵まれ、無事工事が出来ました。
石を据えてからも最終仕上げの黒御影石にノミ打ち。下からグラデーションになる様にノミを打ちました。日本人の沸き立つ生命を表現しました。この作業は全部を組んで、景観の雰囲気を見てからしようと思っていたので、現場でしか出来なかったのです。
ついに完成!
真っ暗(笑)
完成は式典前日。数時間後には式典です。本当にギリギリで申し訳なかったです。最後の最後までご心配おかけいたしました。
私のこだわりを最後まで尊重して下さった禰宜さんご夫妻。そして鹿島宮の皆様。本当にありがとうございました。